朝立ちがあって、AVを見ても大丈夫、前戯中も勃起しているのに、いざゴムをつけて挿入しようとすると萎えてしまう……。このED(勃起不全)の症状を「中折れ」と言います。
製薬会社の調査によると、40代男性の60%が中折れの経験があるそうです。また、EDの95%は中折れであるという医師もいます。
僕も、20代や30代の頃はまったく平気だったのですが40代になると数分も持たずに萎えるようになり、「これは本格的に対策しないと!」と、中折れを改善するべく猛勉強しました。
そこで、今回は中折れを予防して20代の頃の「芯まで硬い勃起」を最後まで維持するための対策を徹底的にご紹介します!
最近、中折れしてしまい、それから一人でする時も勃起が弱くなりました。考えられる原因や対処法ってありますか?
40代になると男性ホルモンの低下が中折れの大きな要因となる。また、中折れ対策にはリラックスすることが必要だ。詳しく見ていこう。
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40代男性の中折れの原因は?
(引用:日本泌尿器科学会雑誌Vol. 95 (2004) No. 6 P 751-760より)
中折れする原因は、いろいろ考えられますが、特に40代男性が認識しておかなければいけないことは「男性ホルモンの低下」です。上の図のように、男性ホルモンは一般的に加齢によって減少します。20代前半のピークから10年ごとに平均9.2%ずつ低下していき、それに伴って勃起力が低下していくのです。
男性ホルモンの働き
男性ホルモンは、さまざまな働きをしています。男性ホルモンが高ければ、やる気に満ち溢れます。決断力と行動力があり、何事もパワフルに活動するオスとしての魅力にあふれます。
反対に分泌量が減ると「勃起しない」「脂肪がつきやすくなる」「常に疲労感がある」「朝立ちがなくなる」という身体の変調や、「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出ない」「意味もなく不安になる」など心の変調が出ます。
さらに、男性ホルモンの低下は男性更年期障害(LOH症候群)と言われ、糖尿病や心筋梗塞、また脳梗塞などの生活習慣病、そしてEDの症状を招くといわれています。
なぜなら、男性ホルモンが減ると、勃起に必要なNO(一酸化窒素)の産生が減ってしまうからです。
NO(一酸化窒素)とは?
NO(一酸化窒素)は窒素と酸素からなる無機化合物です。「Nitric Oxide」を略してNOと呼ばれます。血管の内皮(血管の内壁を覆う組織)で作られ、血管の筋肉を柔らかく広げて、血流をスムーズにする働きがあります。
NOはペニスに血液を流入させるために、ペニスの筋肉を緩める作用をします。NOが不足すると海綿体に血流が流れず勃起が起こりません。NOはスイカの白い部分などに含まれている「シトルリン」というアミノ酸の摂取によって産出が活性化します。また牡蠣や納豆などに多く含まれる「アルギニン」という物質もNOを作り出す原料になります。
この勃起に欠かせない物質であるNOですが、男性ホルモンが減ると産生が減ってしまうのです。
テストステロン(男性ホルモン)が減少すると一酸化窒素も減り、ED(勃起不全)になりやすくなるのです。(引用:ヘルスケア大学 松林景一美容クリニック天神・松林景一先生)
勃起のメカニズム
ここで勃起のメカニズムを確認しておきましょう。勃起は脳の指令によって血液が動くことで起こります。それを表したのが以下の図です。
勃起は、目や耳から入ってきた性的刺激をきっかけとして、脳にある視床下部から副交感神経を介して陰茎の末梢神経に信号が伝わります。その段階でNO(一酸化窒素)が陰茎の中で放出されます。
するとcGMP(サイクリックGMP)という物質が陰茎の中に増えてきます。すると、陰茎の筋肉が緩み陰茎海綿体(スポンジ状の勃起性組織)に血液が流入しペニスが硬く大きくなります。もう一度、順番にまとめますと
- 「脳」……エッチな刺激を視床下部(食欲や性欲など本能を司る脳の一部)が受け取る
- 「神経」……副交感神経(リラックスの神経)が興奮し、情報が脊髄を通って陰茎海綿体に送られる
- 「血流」……NOが産生されcGMP(筋肉を緩める物質)が増えて陰茎の筋肉が緩み、そこに血液が流れ込む
この順番で勃起が起こります。つまり、EDとはこの一連の流れがスムーズに行えなくなっている状態を意味します。中折れの場合は、いったんは勃起するので脳の部分はクリアしていますが、神経と血流の部分に問題があります。
中折れ予防に大事な副交感神経
人間の末梢神経(脳・脊髄以外の神経)には「自律神経」と「体性神経」の2種類があります。自律神経は「交感神経」と「副交感神経」から成り立ちます。
交感神経は、目覚めているときに優位になる神経です。例えば、運動をするときに周囲の動きを見るために瞳孔が拡大します。また、身体を動かすときに血圧が上がります。これらは交感神経の働きです。
副交感神経は、リラックスしているときに優位になる神経です。例えば、食事中や睡眠中など、身体を落ち着かせるときに働きます。この二つの神経は、どちらか一方が優位になると、もう一方は休みます。
勃起に関係があるのは副交感神経
そして、勃起は交感神経が働くことで消えてしまいます。例えば、AVを見て興奮して勃起していたとき、母親がいきなりドアを開けて部屋に入ってきたら、ビックリして勃起が消えてしまいます。
このように、いったん勃起しても永遠に立った状態にならないのは、交感神経が働いて緊張した状態になるからです。
勃起はリラックスした状態、つまり副交感神経が優位の時に起こる現象です。したがって、交感神経が活性化すると中折れします。(ちなみに、射精するときは交感神経が優位になります)
中折れを防止するための7つの対策法
以上のことから、中折れを防止するには男性ホルモンを高めること、リラックスして副交感神経を優位にすることが大切になります。それでは、その対策を一つずつ見ていきましょう。
中折れ対策その1:ヘラヘラする
顔をヘラヘラさせると中折れ対策になります。これはAV男優の田淵正浩さんが言われていて、非常に納得できた内容です。
勃起には、リラックスの神経である副交感神経が優位である必要があります。緊張している状態が続くと、副交感神経が優位にならず勃起しません。そこでAV男優の田淵さんが提唱されているのが「バカヅラをしてヘラヘラと笑う」ことです。
田淵さんは「そうでないと勃たないことを我々は知っているのです」と言われています。この言葉には、経験と実績からくる重みがあります。
笑うことに最初は抵抗があるかもしれませんが「気持ちいいなぁ、えへへー」くらいがちょうどよいそうです。また、「笑うと男性ホルモン値が上昇する」と専門家の堀江重郎教授が言われています。
田淵さんの提唱される「ヘラヘラ笑い」は医学的にも理に適っていて、さずがベテランのAV男優だなと僕は感心しています。
中折れ対策その2:スクワットする
ED克服に筋トレがとても大事です。厚生労働省の長寿科学研究で高齢者に運動教室を開いたところ、運動により男性ホルモンが増える効果が確認されました。筋力トレーニングすることで、力強い勃起に欠かせない「男性ホルモン」が高まるのです。
特に、下半身の筋肉トレーニングが大事です。その理由は、身体の筋肉の70%以上が腰から下の下半身(太もも・お尻・ふくらはぎ・ハムストリングスなど)に存在しており、下半身の筋肉を鍛えることで全身の血の巡りや代謝機能が向上するからです。
ですから、筋トレの中でも特にスクワットやカーフレイズ(ふくらはぎの上げ下げ)など、下半身のトレーニングがおすすめなのです。特にスクワットはAV男優も薦めるトレーニングですから、間違いありません。僕も、ジムに通って筋トレを開始しました。
▶さらに詳しく:AV男優も推奨!EDを改善する筋トレはスクワット!
中折れ対策その3:ランニングする
勃起は、性的刺激による興奮が神経を通ってペニスに届くことで起こります。その際、陰茎海綿体(スポンジ状の勃起性組織)に血液が流入することで、ペニスが硬く大きくなります。中折れしないビンビンな勃起には健康な血管が欠かせないのです。この、毛細血管を全身にビッシリ作る方法がランニングです。
あるテレビ番組の実験によると、ランニング(ジョギング&ウォーキング)によって、毛細血管の量が27%アップしたそうです。僕はそれを知って、筋力トレーニングだけでなくランニングも行うことにしました。何年も走ってなかったので、最初は足の踵が痛くなりましたが、少しづつ慣れてきました。
下の記事で、ランニングのやり方を徹底的に解説しています。ぜひ、ご覧ください。
▶さらに詳しく:ランニングがED対策になる理由を徹底的に解説!毛細血管が改善の鍵
中折れ対策その4:鼻で深く呼吸する
田淵さんは鼻呼吸を行うことで、「劇的にセックスが強くなりました」「中折れに実に早く効果が表れます」と述べています。
息を十分吐くという行為は、勃起に必要なリラックス神経である副交感神経を特に刺激します。ゆっくり時間をかけて息を吐くことで、身体の中の自律神経の働きを調整できるのです。
その際、呼吸は口ではなく鼻で行うようにするのが大事です。口は、そもそも食事を摂ったり話したりする器官です。口で呼吸すると、のどが痛くなり、だんだん苦しくなって疲れてしまいますし、呼吸が浅くなります。
僕は、寝る前に「腹式呼吸&鼻呼吸」を3分間行うことで、実際にすごくリラックスできています。脳の疲れが取れるので、本当におすすめです。
中折れ対策その5:身体によい食事をする
端的に言うと食べ物には「身体にいいもの」と「身体に悪いもの」があります。身体にいいものとは「自然なもの」「旬なもの」「無添加のもの」などです。身体に悪いものは「コンビニ食品」「冷凍食品」「レトルト食品」「添加物」「白砂糖」などです。
現代の食事は欧米型にシフトしていて、高脂質の食事になっています。しかも添加物が満載なので、血液がドロドロに汚れてしまいます。
血液がタールのようにドロッとしていては、ビンビンな勃起は望めません。勃起するには海綿体に血液がギュンギュン流れる必要があるのです。そのためには「人を良くする」食事をすることが欠かせません。
「何を食べればよいのか?」について、下の記事で詳しく解説しています。ぜひ、ご覧ください。
▶さらに詳しく:EDを食事で改善!効果のある食べ物で中折れを予防!
中折れ対策その6:ツボ押しする
男性ホルモンを増やすツボや、自律神経のバランスを整えるツボなど、中折れの症状を改善すると言われているツボがたくさんあります。ツボ押しを行うと、経絡を通じてトラブルのある内臓や器官に刺激を届かせることができます。
また、ツボを押すことで、勃起に必要な自律神経のバランスの正常化や、男性ホルモン分泌のバランスを整えるなどの働きかけができます。さらに、ツボを押すと呼吸と血行が良くなります。
以下の記事で、EDに効果があるといわれているツボを24個紹介しています。この中から気に入ったものを、ぜひ試してみてください。
▶さらに詳しく:EDに効くツボまとめ24選!40代の男性機能を自分で治す方法!
中折れ対策その7:ストレッチする
浜松町第一クリニック院長の竹越昭彦先生は「普段から運動をしていない中高年男性は間違いなく、股関節がガチガチに固まっています。ここを上手にほぐしてやれば、血行が良くなり、徐々に勃起力も回復してくるのです」と言われています。
中折れの対策には血行の改善が欠かせません。そこで、ストレッチです。AV男優の田淵正浩さんは「田淵式スクワット」「金魚運動」「毛管運動」などのストレッチ運動を推奨されています。
以下の記事を参照し、ぜひできるところから生活の中に取り入れてみてください。
▶さらに詳しく:AV男優が推奨!EDを解消するストレッチ運動とは?血流を改善する体操
まとめ
40代男性が中折れする原因は「男性ホルモンの低下」が大きな要因となります。また、副交感神経が優位でリラックスしていることが勃起を持続することに必要です。
そのための対策として「ヘラヘラする」「スクワットする」「運動する」「呼吸する」「身体によい食事をする」「ツボ押しする」「ストレッチする」という方法をご紹介しました。
これらの方法を、すべて一度に行うのは大変です。最初から完璧を求めるのではなく、まずはできる範囲のことからやっていきましょう。そして、それをコツコツと継続していくことでビンビンな下半身を回復させていきましょう!