40代になると、男性機能が低下してきます。僕は朝立ちが減りました。また、勃起しても角度が浅く、しかもすぐに萎えてしまいます……。でも、病院に行くのは恥ずかしいし、できれば自分で治したい。そう思って、自分でできることを調べました。
すると、勃起機能を回復させる対策として有効なのが運動であることがわかりました。そこで、今回は運動の中でも手軽に始められるランニングについて徹底的に解説します。ランニング(ジョギング&ウォーキング)はEDに効果的な対策法です。理由を知ったら、あなたもきっと始めてみたくなりますよ!
うーん、ジョギングとか正直めんどくさいんですけど、そんなにED対策に効果的なんですか? 何年も走っていないので多分僕、無理ですよー?
毛細血管をビッシリ身体に張り巡らせることが有効なED対策になる。そのために効果的なのがランニングだ。詳しく見ていこう。
Contents
ED改善には健康な血管が超重要!
ランニングの説明に入る前に、まず勃起のメカニズムから簡単に解説します。勃起は性的刺激による興奮が神経を通ってペニスに届くことで起こります。
その際、陰茎海綿体(スポンジ状の勃起性組織)に血液が流入することでペニスが硬く大きくなります。つまり、ビンビンな勃起には健康な血管が欠かせないのです。この血管について、さらに詳しく見ていきましょう!
毛細血管って、どんなイメージ?
血管には動脈・静脈という太い血管があります。その他にもう一つ「毛細血管」があります。この3つを総称して血管と呼びます。脳・肺・心臓といった内臓や、ペニスなどの臓器は毛細血管でできています。なんと全身の99%が毛細血管で覆われているのです。
毛細血管は動脈と静脈の間にギッシリ詰まっていて、全てを繋げると10万キロメートル(地球2周半分の長さ)にもなります。また、毛細血管の細さですが、例えばトンネルの大きさを動脈の太さだとすると、毛細血管はシャーペンの芯ぐらい細さになります。実際のサイズは0.005mm以下で、動脈の1000分の1以下のサイズです。
このように毛細血管は細くて緻密で、身体全体にビッシリと行き渡っています。
毛細血管の役割
毛細血管は身体の隅々に酸素と栄養を届け、老廃物を回収する役割があります。例えば、皮膚は酸素と栄養によってハリと潤いを保っています。毛細血管が減るとシミやシワ、肌のたるみが引き起こされます。また、身体の様々な機能が低下します。
毛細血管が減ると、男性の場合に一番最初に影響が出るのが下半身、つまりEDだといわれてます。なぜなら、血管の中で一番細いのは性器の動脈だからです。下の図を参照ください。
(参照:『男性ホルモンの力を引き出す秘訣』秋下 雅弘)
このように、一番細いのが性器の動脈となります。したがって、動脈硬化で最初に身体に影響が出るのがEDなのです。EDが心筋梗塞や脳梗塞の前兆だといわれる理由はここにあります。
毛細血管は、なくなってしまう!
(引用:ためしてガッテン:「アンチエイジングの新常識 毛細血管ケアSP」)
実は「血管はなくなってしまう」という衝撃的な事実があります。人の皮膚にある毛細血管は、残念なことに年齢と共に減っていきます。研究では60~70代の人は、20代の頃に比べて40%も少なくなります。
健康な20代の血管はまっすぐしていてキレイなのに、40代男性の血管を見てみると、血管が曲がってねじれていたり、途中で消えています。こうなると酸素や栄養がうまく運ばれなくなります。このように毛細血管が減ることを血管のゴースト化といいます。
それにしても、なぜ毛細血管がなくなってしまうのでしょうか? この理由は単純です。毛細血管に血液が流れなくなるからです。血管は、血液が流れなくなると退化して、バラバラになって消えてしまうのです。
なぜ血液が届かなくなるのか?
それでは、どうして血液が毛細血管に流れなくなるのでしょうか? 冷え性になったり、血液がドロドロになっているからでしょうか? その理由ですが、以下のようになります。
毛細血管は、一つ一つの細胞が数珠つなぎのように連なってできています。その周りを「壁(へき)細胞」が覆っています。壁細胞は、毛細血管を外側から補強して血管の構造を丈夫に保つものです。
壁細胞は、正常な状態であれば、周りの細胞に酸素や栄養を届けるため、適度に水分が漏れるようにできています。ところが不健康な状態だと、壁細胞が壊れて水分がジャージャーと漏れてしまいます。この過剰な漏れによって血管の先まで血液が届かないのです。
どうして壁細胞が壊れてしまうのか?
(参照:ためしてガッテン「アンチエイジングの新常識 毛細血管ケアSP」)
壁細胞が壊れる原因は主に2つあると言われています。一つは「加齢による細胞の寿命」です。男性は20代から40代にかけて、毛細血管が激しく減少します。そして、もう一つの原因が「血糖値やコレステロールの上昇」です。それらによって血管の細胞がダメージを受けます。
毛細血管が弱ってくると、皮膚の下の毛細血管に水分の漏れが起こって、むくんできたり、肌がたるんできたりします。当然、ペニスにも血流が届かなくなりEDの症状が引き起こされます。
毛細血管の減少は、以下の病気にも関係しています
- ぜんそく:肺の中で毛細血管の漏れがひどいと悪化する
- 糖尿病:網膜の毛細血管の漏れが原因
- 認知症・アルツハイマー病:脳の毛細血管から神経細胞に害のある物質が漏れることが原因
毛細血管が、ED改善にものすごく重要なことがわかりました! どうすればいいんですか!?
安心してくれ。実は、毛細血管は新しく作り出すことができる。
ランニング(ジョギング&ウォーキング)が効果的!
それでは、減ってしまった毛細血管を取り戻すにはどうすればいいでしょうか? 人間の体には「血管新生」というメカニズムがあり、毛細血管は運動することで成長することが研究によって明らかになりました。
細胞は、血液の流れを認識すると細胞同士がくっつく作用が働きます。ですから、心臓からドンドン血液を血管に送り込むことが解決策になります。
僕は、毛細血管を増やせることを知って「人間の自然治癒力は素晴らしいな!」と感動するとともに、ホッとしました。
大切なのは運動して血流をアップすることです。それが毛細血管を発達させ下半身の健康を取り戻すカギになります。そこで注目されるのがランニング(ジョギング&ウォーキング)なのです。
ランニングで毛細血管が27%アップ!
実験によると、ランニング(ジョギング&ウォーキング)によって、毛細血管の量が27%アップしたそうです! ハァハァと息を切らしながら走ることで心臓に負担がかかり、血流が毛細血管の隅々まで行き渡るのでしょう。
ランニングのペースについてですが、もちろん普通に歩いたり走ったりしてもよいのですが、さらに効果的な方法をご紹介します。それが「インターバル速歩」です。
血流アップには「インターバル速歩」がおすすめ!
「インターバル速歩」とは、3分間の遅歩き(ウォーキング)と3分間の早歩き(ジョギング)を交互に繰り返すランニング方法です。
ジョギング&ウォーキングといえば、一定の時間、一定の速度で歩く&走ると思っていませんか? 実はウォーキング&ランニングの時、ペースに緩急をつけるとミトコンドリア(精子のエネルギー源)が出て体力の増強になるのです。
例を挙げて説明します。どちらがいいでしょうか?
A.速度6kmで30分=距離3km
B.速度5kmで3分+速度7kmで3分×5セット=距離3km
このAとBは、どちらも「同じ時間」で「同じ距離」を走行しています。違うのは「走る速度(ペース)」です。そしてAとBを比べてみると体力増強になるのはBなのです。この「インターバル速歩」は効果的な走法であるとして、大学の運動部でも取り入れられています。
僕も実際に走っていますが、一定のスピードで30分だと退屈になってしまいます。しかし「インターバル速歩」の場合、30分の経過時間が短く感じます。退屈に感じませんので「継続する」という面からも、おすすめです。
なお、速く走る時間は、3分がキツければ1分でも大丈夫です。僕は、心臓がバクバクする時間を短時間設けることで、心臓からの血流が増して毛細血管が全身にビッシリ伸びていくイメージをしながら30分間走っています。
ラクにランニングできるポイントを解説!
僕は社会人になってからランニングを全くしていなかったので、走り方がわからなくて最初はキツかったです。そこで、学生時代に陸上をしていた知人から走り方を教わりました。
ランニングで腕を振る時に身体の後ろ側に手と肘を引くイメージで行うとよいそうです。また、足首を地面につけるときは、「つま先」ではなく「踵」から着地するとよいとのことでした。実際に、この意識を取り入れてから、僕は走るのが少しラクになりました。ぜひ取り入れてみてください。
毛細血管を増やす、その他の方法
お風呂に入る
温かいお風呂に浸かることも、毛細血管を増やすのに効果的です。温度は40度から41度くらいの、いいお湯だと感じる温度で10分間浸かるといいそうです。
これを1週間続けると毛細血管の量が8%アップしたという結果が出ています。お風呂で汗を書いたら、しっかり水分補給してください。
スキップをする
その場で両手両足を交互に挙げながら、1日に20回から30回、朝・昼・晩の3回行うと毛細血管が増えるという結果が出ています。スキップなら信号待ちやエレベーターの中、電車のホームなどでもできそうです。
ポイントは第二の心臓と呼ばれる、ふくらはぎです。スキップすることで、ポンプ作用により下半身にたまった血液が上がっていきます。デスクワークをしていると、血液が下半身にたまりがちです。そこで、1日3回こまめに行うことで全身の血流がよくなります。
実験によると、スキップを1週間続けることで毛細血管の量が平均51%もアップしたそうです。被験者の39才男性は、毛細血管がはっきりして「いつのまにか寝ている、ぐっすり寝れるようになった」とのことでした。僕もトレーニングを行うようになって、前よりもずっと寝つきが良くなりました。ふとんに入ると、大抵すぐに寝てしまいます。
もっと本格的に鍛えたい場合は「カーフレイズ」が効果的!
さらに本格的に鍛えたい場合は、踵の上げ下げを行います。このふくらはぎの筋トレを「カーフレイズ」といいます。自宅だとペットボトルを入れたバッグを両手に持つなどして負荷を上げるといいと思います。また、階段につま先だけ乗せるようにして行うと負荷が逃げずに効果的です。
カーフレイズは可動域が狭いので、回数を多めに行うようにします。僕は100回×2セットくらい行っています。注意点ですが、小指側に重心が乗ると踵を痛めやすいので、親指の付け根に体重を乗せるようにしてください。
それから椅子を使った方法もあります。最初はこの動画の形から試してみてください。
まとめ
以上、EDを改善するには運動、とくにランニング(ジョギング&ウォーキング)が効果的である理由をご紹介してきました。まとますと
- EDの改善には健康な血管が重要
- 毛細血管は20代から減少する
- 減少の原因は加齢や生活習慣
- 毛細血管は運動によって成長する
- 効果的な運動はジョギング&ウォーキング
- 3分ごとにペースを変える「インターバル速歩」がおすすめ
- お風呂・スキップ・カーフレイズを行うことも効果的
となります。僕も下半身を鍛えてビンビンになるべく、ジムで走ったり筋力トレーニングに励んでいます。ぜひあなたも始めてみてください!
続けるコツは「適当にはじめること」と「がんばりすぎないこと」です。最初はめんどくさいと思うかもしれませんが、適当に始めましょう。そうすると自然に筋力もついてきて、楽しく続けることができますよ!