40代になると代謝が落ちてお腹が出てきます。20代や30代のころなら、食事を減らせば割と簡単に体重が落ちたのに、40代になると簡単には痩せなくなります。
体力も落ちるので運動するのもおっくうになり、下半身の勃起力も落ちてきます。特に、朝立ちが減ってきたり、中折れしたら要注意です。そのまま放っておくと、数年後に心筋梗塞や脳梗塞で突然倒れる可能性があります。
今回は、ED(勃起不全)の予防にダイエットが必要な理由と、メタボ体型を改善する方法をご紹介します。
ダイエットが必要って、そりゃ分かりますよ? でも、言うのは簡単ですけど、実際にやるのは大変じゃないですかー。めんどくさいなぁ。
物事を実行し継続するには、内容を理解することが効果的だ。詳しく説明するから参考にしてくれ。
Contents
EDとダイエットの関係
EDの改善にダイエットは効果的です。やりすぎは禁物ですが、肥満の改善は力強い勃起に欠かせない「男性ホルモン」の産生を高めることが分かっています。
肥満はEDのリスクファクター
日本泌尿器科協会の「ED診療ガイドライン」に、肥満はEDのリスクファクター(危険因子)であると、はっきり明記されています。
肥満の解消と運動不足の解消はEDの改善,予防につながる可能性が高く,非薬物療法として推奨される。(ED診療ガイドライン)
現代の日本人の食事は欧米型にシフトしています。肉やチーズ、牛乳、卵、ハム、ウインナーなど動物性のたんぱく質を、フライなどの油を多用した料理にして食べています。
このような高脂肪&高たんぱくの食事は、血液をドロドロにして動脈硬化を進行させます。勃起は血液がペニスに流入することで起こるため、動脈硬化が進行すると勃起力が弱まります。
男性ホルモンとは
男性ホルモンは、さまざまな働きをしています。男性ホルモンが高ければ、やる気に満ち溢れます。決断力と行動力があり、何事もパワフルに活動するオスとしての魅力にあふれます。
反対に分泌量が減ると「勃起しない」「脂肪がつきやすくなる」「常に疲労感がある」「朝立ちがなくなる」という身体の変調や、「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出ない」「意味もなく不安になる」など心の変調が出ます。
このように、肥満になると男性ホルモンが減り、するとますます脂肪がつきやすくなるという悪循環に陥ってしまいます。
さらに、男性ホルモンの低下は男性更年期障害(LOH症候群)と言われ、糖尿病や心筋梗塞、また脳梗塞などの生活習慣病、そしてEDの症状を招くといわれています。
なぜなら、男性ホルモンが減ると、勃起に必要なNO(一酸化窒素)の産生が減ってしまうからです。
NO(一酸化窒素)とは?
NO(一酸化窒素)は窒素と酸素からなる無機化合物です。「Nitric Oxide」を略してNOと呼ばれます。血管の内皮(血管の内壁を覆う組織)で作られ、血管の筋肉を柔らかく広げて、血流をスムーズにする働きがあります。
NOはペニスに血液を流入させるために、ペニスの筋肉を緩める作用をします。NOが不足すると海綿体に血流が流れず勃起が起こりません。NOはスイカの白い部分などに含まれている「シトルリン」というアミノ酸の摂取によって産出が活性化します。また牡蠣や納豆などに多く含まれる「アルギニン」という物質もNOを作り出す原料になります。
この勃起に欠かせない物質であるNOですが、男性ホルモンが減ると産生が減ってしまうのです。
テストステロン(男性ホルモン)が減少すると一酸化窒素も減り、ED(勃起不全)になりやすくなるのです。(引用:ヘルスケア大学 松林景一美容クリニック天神・松林景一先生)
肥満とBMIの関係
肥満・運動不足の指標の目安となるものにBMIという数値があります。
BMIとは、[体重(kg)]÷[身長(m)の2乗]で計算される、肥満度を表す指標として用いられる数値です。BMIが増加するにつれEDのリスクが上昇するとの研究結果があります。
アメリカの「医療従事者フォローアップ研究」において、BMIが30以上のグループと23以下のグループを比較したところ、BMIが高いグループの方がEDの発症率が1.7倍であったことが報告されています。(参照:新宿ライフクリニック「ED改善に正しいダイエットは効果的」)
ただし、BMIは筋肉と体脂肪量について考慮されていないので、BMI値が高い=肥満とは言い切れません。体脂肪が多いとEDになるリスクが高まる、と考えておくといいでしょう。
僕は今、身長168cm/体重が60kgで、体脂肪率が11.1%でBMIが21.3です。体脂肪は抑えめにしながら更に筋肉を増やしていく方向でダイエットとトレーニングを実行しており、BMI値は25~30あたりを目標にしています。
40代男性がゼロからダイエットをはじめる方法
40代男性が一念発起してダイエットをするのは、なかなか大変だと思います。ここでは、僕の体験を交えながら、いくつかの方法をご紹介していきます。
ランニングする!
ダイエットにウォーキング・ジョギングといったランニングが有効なのはご存知だと思います。ですが、頭では分かっていても、なかなか実行するのは大変だと思います。
僕も最初は、走るのは面倒で嫌でした。しかしEDの勉強をしたことが、やる気のアップにつながりました。厚生労働省の長寿科学研究で高齢者に運動教室を開いたところ、運動により男性ホルモンが増える効果が確認されています。
また、一日30分のジョギングを週に3回行うことで、勃起に必要な毛細血管の量が27%アップしたという実験データもあります。
こうした勉強をすることで「男性ホルモンが増えて、毛細血管が増えるんだ!」とモチベーションが高まりました。僕も40代で何年も走っていなかったので、最初は足の踵が痛くなりました。しかし、無理のないペースで走っていったら、少しづつ慣れてきて持続力も上がりました。
下の記事で、ランニングのやり方を徹底的に解説しています。ぜひ、ご覧ください。
▶さらに詳しく:ランニングがED対策になる理由を徹底的に解説!毛細血管が改善の鍵
スクワットする!
ダイエットにもED克服にも、筋トレが非常に有効です。特にスクワットはキング・オブ・トレーニングと呼ばれており、ぜひとも実行していきたい種目です。
その理由は、身体の筋肉の70%以上が腰から下の下半身(太もも・お尻・ふくらはぎ・ハムストリングスなど)に存在しており、下半身の筋肉を鍛えることで全身の血の巡りや代謝機能が向上するからです。筋肉の量が増えると代謝が上がり脂肪の燃焼効率が良くなるため、食事制限をしなくても痩せていきます。
スクワットはAV男優も薦めるトレーニングですから、間違いありません。僕も、ジムに通って筋トレを開始しました。
▶さらに詳しく:AV男優も推奨!EDを改善する筋トレはスクワット!
プロテインを飲む!
運動で傷ついた身体を回復するために、タンパク質の補給が必要になります。
本格的に筋トレする場合は「体重×2~3倍g」のタンパク質が必要と言われています。例えば、体重が60kgであれば1日に120g以上のタンパク質が必要であるということです。
タンパク質が足りないと、筋肉から栄養分を補充する現象(カタボリック)が起こり、せっかく行った筋トレの効果を筋肉の増量に結び付けることができません。そうならないために、しっかりとタンパク質を摂取していきたいのです。
しかし、食事だけで大量のタンパク質を賄おうとするのは大変です。そこで、おすすめなのがプロテインです。
プロテインとは、そのままズバリ、タンパク質の英訳です。スプーン1杯の分量で、効率よくタンパク質を摂取できるサプリメントです。僕は朝起きて1回、トレーニング後に1回、寝る前に1回の、1日合計3回プロテインを摂っています。
ダイエットでEDを改善した体験談
3年ほど前からEDになり妻とはまったくしていません。勃起力が持続しなくなりました。誰にも相談できす一人悩んでいました。 最近ダイエットで12キロ痩せました。
健康診断のたびに高血圧だと言われていたのですが(上が150下が100前後)、今回は上が115下が78でまったく問題がないと言われました。
で本題なのですが、最近毎日朝立ちがすごいのです。なんか以前より一回り大きくなったような感じです。また硬さも増しました。
朝目覚めた時に恥ずかしながら恐る恐るオナニーをしてみたのですが最後までカチカチで久しぶりの射精感を堪能しました。(Yahoo知恵袋より)
ダイエットの注意点
ダイエットに大切なのは、「やることを、やる」と同時に「やってはいけないことは、やらない」です。何をやってはいけないのかをご紹介します。
白砂糖はNG・清涼飲料水は控える!
白砂糖は男性ホルモンを低下させます。できるだけ摂らないように心がけてください。砂糖は黒砂糖・きび砂糖・てんさい糖を使用しましょう。なお、三温糖は着色してある偽物なのでNGです。
また、清涼飲料水に気を付けてください。コンビニや自販機で売っているジュースの類のラベルを見ると「ぶどう糖果糖液糖」などと書いてあります。果糖の入っているパーセンテージによって3つの表示があります。
ぶどう糖果糖液糖は50%未満、果糖ぶどう糖液糖は50%~90%未満、高果糖液糖は90%以上です。いずれにしても、これらは控えてください。
果糖の特徴
①とても甘い
②血糖値が上がらない
③内臓脂肪がつきやすい
④老化を早める(※骨が弱くなります)
糖質制限ダイエットは注意
北里大学北里研究所病院 山田悟(引用http://toshi-hs.jp/new.html)
ダイエットというと、糖質制限ダイエットが思い浮かぶと思います。炭水化物を完全に食事から排除するイメージがあるでしょう。しかし、これは危険です。実際に糖質制限ダイエットをした人の話があります。
- 「ちょっとふらふらして、ドクターストップがかかった」
- 「足腰の筋力が落ち、立ち上がるのがつらい状態になった」
- 「身体がなまりのように重くなり、朝ベッドから起き上がれないほどだった」
- 「めまいや体力の低下を感じ、耳が聞こえにくくなった」
このように、完全に糖質をカットする制限ダイエットを行うと集中力の低下、めまい・ふらつき、筋力低下が起こることが分かっています。
日本人の平均摂取カロリーは1日2000カロリーで、内訳は糖質が60%となっています。これを0%にすると思われていますが、違います。
正しい糖質制限ダイエットとは、以下の2点を守ることだと北里大学北里研究所病院の山田悟先生は言われています。
このように、
・糖質を減らす(今までの1/3から半分)
・タンパク質・脂質を「減らす」のではなく「増やす」
以上の2点が、糖質制限ダイエットの要点になります。
糖質は、食後に空腹感を刺激する物質が分泌され「お腹がすきやすい」のですが、タンパク質や脂質をしっかり食べると満腹中枢を刺激する物質が分泌されるので、食べ過ぎを予防できます。(参照:ためしてガッテン「追跡!糖質制限ダイエットの落とし穴」)
お酒はOK?
蒸留酒であるウイスキーや焼酎には糖質がないので、糖質制限の観点からいうと大丈夫です。醸造酒であるビールには糖質があるので、控えるようにしましょう。
しっかり噛む
何を食べるかも大事ですが、しっかり噛むことも大事です。
よく噛むことによって満腹中枢が刺激されます。少量で満腹感を味わえるのでダイエットになります。さらに、よく噛むと唾液が出ます。この唾液は、胃腸の消化を助けるだけでなく、唾液腺ホルモン・若返りホルモン「パロチン」を含んでいます。
僕が子供の頃は、ケガをしたときによく「ツバつけておけば治る」と言われていたものですが、唾液にはすごい効果があり「神様がくれた本当の薬は唾液」とすら言われています。健康的に痩せて若返るためにも、よく噛むことが大事です。
僕は玄米を食べていますので、特に良く噛むことを意識しています。
マラソンなどの運動や、やりすぎダイエットに注意
昭和大藤が丘病院泌尿器科・佐々木春明教授(引用:http://president.jp/articles/-/6160)
あまりにハードな運動は、かえって男性ホルモンを低下させEDを招く危険があることを、昭和大藤が丘病院泌尿器科・佐々木春明教授が指摘されています。
「フルマラソンを目指すようなハードなトレーニングは、体を疲弊させます。男性ホルモンのテストステロンは、男性機能だけでなく、筋肉の修復にも使われるため、ハードな運動を毎日のように続けると、テストステロンの合成より消費が過多になりやすく、EDを招きやすいのです」(佐々木教授)
また、急激なダイエットも、男性ホルモンを低下させる危険があります。例えば、2ヶ月で10キロの体重を落とすと男性ホルモンが正常値の1/10に下がり、その反動でうつ状態になった事例があります。
「計量前のボクサーみたいに激しく体を動かすのに、ほとんど食べないようなダイエットを続けると、テストステロンの合成が急激に落ちて、使われる一方になります。2カ月で10キロ減の30代の方は、正常値の10分の1まで低下。男性更年期障害を発症し、うつ状態で仕事のヤル気を失っていました。そこまで落ち込むと、すべてのヤル気を失うのでEDの自覚がなく、自分では気づかないから厄介です」(佐々木教授)
このように、やりすぎは禁物です。1ヶ月に1キロ減程度のペースが推奨されていますので、それを目指していきましょう。(参照:運動やダイエットが引き金に…健康自慢「ED危機」の改善策)
まとめ
ダイエットして肥満を解消することで、力強い勃起に欠かせない「男性ホルモン」が高まります。
ランニング、スクワットなどの運動によって代謝をあげ、プロテインを飲んでタンパク質をしっかり摂取しましょう。糖質は今までの1/3から半分に制限して、その分タンパク質と脂質を増やします。食材はしっかり噛むようにすることで満腹中枢が刺激され、若返りホルモンも分泌されます。
また、ダイエットは「何をしないか」も大事です。清涼飲料水などの砂糖を摂ることは控えて、急激な運動や体重を落とすことは控えましょう。
いろいろ説明してきましたが、難しく考える必要はありません。できるところから、気楽に始めていきましょう。僕も楽しんで気楽にビンビンな下半身を目指してやっています!