EDを治す効果的な精力剤サプリメントの栄養素として、アルギニンとシトルリンがあります。これらは、筋トレ界ではどちらもメジャーな栄養素で、アルギニン・シトルリンが配合されたサプリメントが数多く販売されています。
40代男性は加齢によってアルギニンの生産量が減るので、これを補うために精力剤サプリメントを活用することは、勃起力を回復するのに有効な手段と言えます。
今回は、精力剤サプリメントに使用されるアルギニン・シトルリンについて紹介します。
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精力剤サプリメントが必要な理由
本来であれば勃起すべき状況なのに、思うように勃たないのがEDです。これは、男性ホルモンやNO(一酸化窒素)の不足によって起こっています。
順天堂大学泌尿器科・堀江重郎教授は「適切な成分を含むものであれば、(サプリメントを)積極的に摂ったほうがいい」と述べられています。
身体で作り出せない栄養素
(引用http://www.bcaa-fordays.jp/amino.html)
栄養素は身体で作り出せるものと、身体で作り出せないものがあります。体で作り出せないものは、食品やサプリメントから摂る必要があります。
体は、健康を維持するために各種のアミノ酸を必要としており、体内の細胞で製造されるものを「非必須アミノ酸」、食品やサプリメントなどからしか得られないものを「必須アミノ酸」と言います。
アルギニン・シトルリンは半必須アミノ酸
アルギニンとシトルリンは体内で作り出せますが、最適な健康を維持するために、それ以上を必要としています。そのため、アルギニンとシトルリンは「半必須アミノ酸」と呼ばれています。
現代の食事は栄養素が失われている
残念なことに、現代の加工食品を中心とした食生活は、食べる目的が味と満腹感を得ることに焦点があり、製造側はコスト削減と腐敗防止のため添加物を大量に使用しています。その結果、必要な分の栄養素の大半が失われてしまっています。
もちろん、食事というのは食べる愉しみもありますが、同時に身体の性能に大きな影響を及ぼしています。そのため、現代の食事では足りない栄養素をサプリメントで補うことは、健康な機能を回復する上で有効な対策になるのです。
ED回復に必要な栄養素アルギニン・シトルリン
ED治療薬に頼らなくても、NO(一酸化窒素)を活性化する作用がある栄養素があります。それが「アルギニン」と「シトルリン」です。
アルギニンとL-アルギニン・シトルリンとL-シトルリンの違い
アルギニンとシトルリンにはL型とD型があり、L-はlevo-rotatory(左旋性)、D-はdextro-rotatory(右旋性)を表しています。ただ、「L-」の表記があってもなくても一般的にアルギニンといった場合、それはほぼ「L-アルギニン」を指していると見て間違いありません。そのため、当サイトでの表記は「アルギニン」「シトルリン」で統一します。
(参照 http://www.xn--cckya6fvfsb8718aot4a.net/chirality.html)
「アルギニン」
アルギニンは、NO(一酸化窒素)を作る原料になります。
アルギニンはアミノ酸の一種で、タンパク質の構成要素です。アルギニンは体内でNOに転換されるため、血流を改善して血管の細胞を活性化させます。
アルギニンは赤肉、魚、鶏肉、大豆、ナッツに含まれていますが、食事だけで十分な量を摂ることが難しいので、サプリメントを飲むことをおすすめします。
「シトルリン」
シトルリンはアミノ酸の一種で、スイカの白い部分などにに含まれています。メロンやニガウリ、キュウリなどのウリ科の植物全般に含まれています。
L-シトルリンは、アルギニンと密接に関係しています。シトルリンもアルギニンと同じようにタンパク質が豊富な食品に含まれています。シトルリンは体内でアルギニンに転換されて、そこからNOが産生されます。シトルリンもサプリメントで摂取することをおすすめします。
アルギニンとシトルリンの違いと関係
(引用 http://my-hotnews.hatenablog.jp/entry/2016/09/30/024808)
アルギニンとシトルリンは兄弟のような関係の栄養素です。アルギニンとシトルリンが相乗効果を発揮すると、NOの産生が増大します。
細胞中のアルギニンはNOに転換され、その過程で副産物のシトルリンが発生します。このシトルリンは、食品やサプリメントなどの摂取によって新しく取り入れられたシトルリンと一緒に再びアルギニンに転換されます。そのことで、より多くのNOが発生されます。
つまり、アルギニンとシトルリンを同時に摂ることでターボチャージ効果が発揮され、パワフルな血流増大効果が期待されます。
NO(一酸化窒素)のはたらき
先ほどからNO(一酸化窒素)と何度も言っていますが、聴きなれない言葉だと思います。しかし、これがEDの改善にとても重要な物質となっています。
勃起のメカニズムを調べると、そのことが良く分かります。下の図をご覧ください。
このように、勃起は複雑なメカニズムによって起こります。
まず、目や耳から入ってきた性的刺激をきっかけとして、脳にある視床下部から副交感神経(リラックスの神経)を介して、陰茎(ペニス)の末梢神経に信号が伝わります。その段階でNO(一酸化窒素)が陰茎の中で放出されます。
NOの役割は、ペニスの海綿体を緩めることです。そのことで血管が拡張して血液がペニスに流入します。さらに、血管を裏打ちする内皮細胞からもNOが大量に出て、勃起が完成します。
このように、NOが大量に出ることでペニスは勃起することができ、性行為中も勃起を維持することができるのです。そのために必要な栄養素がアルギニン・シトルリンなのです。
アルギニン・シトルリンの摂取量と副作用
アルギニンは安全なアミノ酸で、「有毒性をまったく心配せずに摂取できる」とノーベル化学賞のイグナロ博士が断言されています。
アルギニンの摂取目安量は3000~6000mgです。豚ロースであれば、毎日300gくらい食べる量です。(豚ロース100gで、アルギニン1500mg)
シトルリンの摂取目安量は200~1000mgです。スイカであれば、毎日1/7個くらい食べる量です。(スイカ100gで、シトルリン180mg)
(引用:『NOでアンチエイジング』ルイス・イグナロ教授)
アルギニンが多く含まれている精力剤サプリメントの食材
アルギニンは肉や大豆に含まれていますが、精力剤サプリメントの原料としては「クラチャイダム」と「マカ」に多く含まれています。
クラチャイダム
タイを原産とするショウガ科の食材で、黒ショウガや黒ウコンとも呼ばれます。クラチャイダムには、アルギニンが多く含まれており、これが男性の精力増強や勃起力を向上させる効果があるとされています。分析結果によると、クラチャイダム100gあたりのアルギニン含有量は1690mgで、これはマカの2.6倍になります。
▶さらに詳しく:クラチャイダムの効能とは?テストステロン・血流・免疫力との関係
マカ
ニンジンの一種で、ペルーの標高4000~5000メートルの高地に自生するアブラナ科の植物の根っこです。ペルーでは、昔から精力やスタミナを与えてくれる滋養食材として使われてきました。
マカに含まれる栄養素には「アルギニン」「デキストリン」「アルカロイド」などがあり、これらの成分には抗酸化作用や血流アップ効果があります。
▶さらに詳しく:40代ED男性におすすめのマカサプリ!栄養成分や効果・効能について
まとめ
現代日本の食生活は、欧米の食文化の影響を受け必要な栄養素が不足しがちです。EDは、必要な栄養素が必要な分だけ、必要な個所に届けられていないことで起こります。
食事というのは食べる愉しみもありますが、同時に身体の性能に大きな影響を及ぼしています。そのため、現代の食事では足りない栄養素をサプリメントで補うことは、健康な機能を回復する上で有効な対策になるのです。
EDを回復するのに重要なのがアルギニン・シトルリン・亜鉛などの栄養素です。しかし、1日の目安量を食事だけで賄うのは、なかなか大変です。40代の男性は、必要に応じて精力剤サプリメントで不足した栄養素を補っていきましょう。