最近になって、毎日の朝立ちがなくなった、朝立ちが弱いといった悩みや不安はありませんか?
僕が20代、30代のころは「朝立ちがない」なんて心配することは全くありませんでした。10代のころなんて学校で「制服の後ろから透けているブラを見るだけで急に立ってしまった! この下半身のビンビンを誰にもバレずに抑えたい!」「コレどうすればいいんだ!? とにかく無心にならなければ! 世界が平和でありますように!」と悶絶していたくらいです。
しかし40代になって急に朝立ちが弱くなり、勃つ回数もガクンと減ってきました。「これは、どうしたことか……?」と心配になって、EDの勉強をはじめました。
結論からいうと、朝立ちがないのはEDの初期症状であり前兆です。今回は、朝立ちはなぜ起こるのか? また朝立ちしない理由は何なのか? について見ていきます。
最近、朝立ちが減っているんですよ。昔はこんなことなかったのに……。
朝立ちがなくなるのはEDの初期症状と言っていい。
俺のスタンドは、いつでもスタンドなんだぜ(ゴゴゴ……)
って、こんなコトを言っていた頃が懐かしいですよ。
大切なのは、まず原因をしっかり知ることだ。そうすれば、何をするべきなのかが見えてくる。
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そもそも「朝立ち」とは何か?
朝、目が覚めた時に勃起していることを「朝立ち(朝勃ち)」と言います。goo国語辞典によると「朝、男性が目覚めた際に、陰茎が勃起している現象のこと」と記されています。
しかしエッチな夢を見ているわけでもないのに(見ていることもありますが……)、どうして目が覚めた時に勃起しているのでしょうか? 実は、正常な男性であれば夜寝ているときに4回から5回くらい勃起していると言われています。これは性的な刺激とは無関係に起こっている生理現象なのです。
普通の勃起が性的な刺激がきっかけで起こるのに対し、朝立ちはそうしたステップを踏まないことから「夜間勃起現象」「無自覚勃起」「反射性勃起」、また日本泌尿器科学会誌では「夜間睡眠時勃起現象(nocturnal penile tumescence: NPT)」とも呼ばれています。(参照:『泌尿器科医が教える – オトコの「性」活習慣病』小堀 善友)
レム睡眠と朝立ちの関係
朝立ちという生理現象は、どういう原理で起こっているのでしょうか? これは睡眠の状態が関係しています。夜、あなたが寝ている間には、眠りが浅くなる「レム睡眠」と、眠りが深い「ノンレム睡眠」が交互に起こっています。
「人はレム睡眠時に夢を見る」といわれていますが、この夢がエッチな夢かどうかは関係なく、男性はレム睡眠の時に勃起します。そして通常、人が目覚めるのはレム睡眠時のため、そのタイミングで勃起していることが「朝立ち」という現象になっているのです。(参照:『男性機能の「真実」』永井 敦)
レム睡眠とノンレム睡眠
「レム睡眠」は浅い眠りで、「ノンレム睡眠」は深い眠りです。レム睡眠の持続時間は5~40分で、そのあとノンレム睡眠になります。通常、90~100分のサイクルが一晩で4回から5回繰り返されるとされます。
40代男性が毎日朝立ちしない3つの理由
40代男性が朝立ちしない理由を調べていくと、3つあることが分かりました。単独の場合も、複数の理由が混合している場合もあります。それぞれ見ていきましょう。
朝立ちがない原因1:ストレス
朝立ち(=勃起する)にはリラックスできている必要があります。あなたの体の中には、あなたの意志とは無関係に体の機能を調整する「自律神経」があります。その中に「交感神経」と「副交感神経」があります。
人は寝ている間「副交感神経(休息・リラックスの神経)」が優位になっています。そして、朝目覚めると同時に今度は「交感神経(活動・緊張の神経)」が働き始めます。
しかし、ストレスが多いと自律神経が乱れて副交感神経が慢性的に働かなくなります。また、交感神経が優位のため心身の緊張状態が続いて熟睡しづらくなります。すると、回復力が低下した状態が続き朝立ちの減少につながります。
朝立ちがない原因2:男性ホルモン(テストステロン)の低下
男性ホルモン(テストステロン)という言葉をご存知でしょうか? 「男らしい身体つき」や「男らしい思考」を生み出す源になっている、男性にとってとても大事なものです。
しかし悲しいことに、何も対策をしなければ男性ホルモン(テストステロン)は加齢によって減少します。40代男性の朝立ちが無くなるのは「男性ホルモン(テストステロン)が低下しているから」です。ちなみに、この症状のことを男性更年期障害といいます。
しかし、なぜ男性ホルモン(テストステロン)が低下すると朝立ちが無くなるのでしょか? それは、男性ホルモン(テストステロン)が勃起を起こすきっかけを与える役割を担っているからです。
勃起と男性ホルモン(テストステロン)の関係
ここで、ごく簡単に勃起のメカニズムを紹介します。普段あなたのペニスが勃起していないのは、ペニスの筋肉が緊張しているからです。ペニスが勃起するには、ペニスの筋肉が緩んで血液が流入する必要があります。その筋肉を緩める作用を起こしている物質をNO(一酸化窒素)と呼びます。
例えば、ED治療薬として知られるバイアグラ・レビトラ・シアリスは体内でNOの働きを高めることで勃起効果を発揮させています。このNO(一酸化窒素)が足りないと、勃起が起こりません。そしてNOを出す働きを担っているのが男性ホルモン(テストステロン)なのです。
なお、男性ホルモンの低下は、うつやストレスにも関係しています。例えば、うつになる患者は1年くらい前から朝立ちがなくなることが多いと言われます。
朝立ちがなくなるのは、1年後にうつ病の危険性があるのか……。
朝立ちがない原因3:メタボリックシンドロームや糖尿病などの動脈硬化
(参照:『男性ホルモンの力を引き出す秘訣』秋下 雅弘)
勃起とは、簡単に言うと血液が陰茎(ペニス)に流入することによって起こります。その時、動脈の内部が汚れていると血液が血管内にスムーズに流れません。ですから動脈が健康な状態であることが、勃起にはとても大切なのです。
この動脈の壁が厚くなったり、硬くなったりして本来の構造が壊れ、働きが悪くなることを「動脈硬化」といいます。
男性の体の中で最も細い動脈はペニスの動脈です。そして、動脈硬化は最も細い血管から始まるため、その進行がまず現れるのがペニスなのです。「朝立ちがないのはED(性交時に満足な勃起が得られない)の初期症状である」というのは、こうした事実が根拠になっています。(参照:『男性機能を高める本 (精力減退は酵素不足が原因だった)』鶴見 隆史)
「健康のバロメーター」就寝中の勃起を測定する方法
朝立ちをしているのか、していないのかよく分からないという場合もあると思います。そんな時、寝ている間に確実に勃起しているかどうかを調べる方法があります。それは、「寝る前に1円切手」をミシン目をつけたまま、ペニスに巻き付けて寝るという方法です。
朝起きて見事ミシン目が破けていれば、勃起していたことが証明されます! これは「スタンプ法」という専門医が推奨するED診療法です。(紙テープなど、勃起して切れるかどうか確認できるものなら何でも代用可能です)
なお専門の病院には「リジスキャン」という機械があり、寝るときにペニスに巻き付けてコンピューターでペニスの太さの変化を記録することができるそうです。自宅用としては、「ジェクスメーター」という巻き尺のようなものが市販されています。
上の写真では、ジェクスメーターが5.5のメモリを指しています。このような状態で寝ます。
起きたとき、メモリが増えた数値を指していたとすると、就寝時に勃起していたことが分かります。
僕も実際にやってみました。寝ている最中にチン○の皮がジェクスメーターのゴムにひっかかり「いててて!」となって目が覚めました。幸いなことに、2日連続とも「いててて!」となって目覚めたので、就寝時に勃起していたことが分かって安心しました。(3日目は大きくなりませんでしたが……)
なお、健康な人でも一晩では夜間の勃起が見られないこともあるため、これらのスタンプ法は最低3日間連続で行うといいそうです。(参照:ヘルスケア大学「朝立ちしない理由」)
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朝立ちが起こらないのには、いろんな理由が考えられるんですね。何から始めればいいですか?
まずは、普段の生活を見直すことだ。運動、食事、睡眠、栄養摂取、見直すことはたくさんあるぞ。
▶詳しく解説:40代の男性がEDを克服するために今すぐ行うべき10の対処法+α
まとめ
朝立ちが起こる理由は一つではありません。
- 副交感神経が優位でリラックスしていること
- 男性ホルモンが高いこと
- 動脈が健康な状態であること
- 目覚めるときの睡眠がレム睡眠であること
このように、さまざまな条件をクリアして朝立ちは起こります。逆に朝立ちしないのは、やはり複数の因子が絡み合って発生している可能性が高いのです。
例えば、僕はジムで運動を行っていますが、それだけでは満足いく朝立ちは起こりませんでした。運動は大切な一つの要素ですが、朝立ちしない原因は運動不足だけではないことが分かりました。食事や睡眠、精神のケアも大事なのです。
朝立ちがないのはEDの初期症状・前兆であるばかりか、そのまま放置しているとEDの症状が悪化する恐れがあります。心筋梗塞や脳梗塞の前兆である可能性もあります。朝立ちがないのは健康のイエローカードです。放っておかずに、しっかり対処していきましょう!