冷え性というと女性特有の症状だと思われていましたが、冬季や就寝前に手足の先が冷えを感じる40代男性が増えています。
僕も、子供の頃は冬でもシャツ一枚で元気いっぱいだったのですが、年齢が40代になるにつれ、ものすごい冷え性になりました。
手はお風呂と布団の中に入るとき以外は冷たいままですし、靴下を重ねて履くのは当然のこと、スパッツまで2枚重ねる始末です。ホッカイロも欠かすことができず、ふくらはぎに貼るタイプのものを着けていました。それでも寒くて、冬が本当に苦手でした。
この冷え性とEDは深く関係しています。そして、冷え性を克服することとED(勃起不全)を克服することは繋がっています。ここでは、冷え性とEDの関係についてご紹介します。
僕は本当に寒がりで、特にふくらはぎから足の指まで冷たくなるので、ホッカイロを靴の中に入れるくらいなんですよ……。
それは大変だな。だが大丈夫だ。その冷え性は克服できる。ED克服にも欠かせないことを紹介していこう。これを見てくれ。
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冷え性とは?
良く「冷え性」という言葉を使いますよね。しかし、その実態をあまり深く考えたことはありませんでした。実際、冷え性とは一体どのような定義の症状なのでしょうか?
ウィキペディアによれば、「特に手や足の先などの四肢末端あるいは上腕部、大腿部などが温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態」とあります。
医学的には明確な定義はされていないようですが、一般的には以下の項目に当てはまることを冷え性と呼んでいます。
冷え性の特徴
- 他の多くの人に比べて“寒がり”の性分だと思う。
- 腰や手足、あるいは体の一部分に冷えがあってつらい。
- 冬になると冷えるので電気毛布や電気敷布、あるいはカイロなどをいつも用いるようにしている。
- 身体全体が冷えてつらいことがある。
- 足が冷えるので夏でも厚い靴下をはくようにしている。
- 冷房のきいているところは身体が冷えてつらい。
- 他の多くの人に比べてかなり厚着をする方だと思う。
- 手足が他の多くの人より冷たい方だと思う。
大体、当てはまりますね。子供のころは、こんな寒がりじゃなかったんだけどなぁ。
冷え性の原因
冷え性の原因はいくつかあります。40代男性が注意するべき原因は、「男性ホルモンの低下」「自律神経のバランスの乱れ」「動脈硬化」です。
冷え性の原因1:男性ホルモンの低下
(引用:日本泌尿器科学会雑誌Vol. 95 (2004) No. 6 P 751-760より)
男性は40代になると男性ホルモン(テストステロン)が低下して、男性更年期障害(LOH症候群)が出てきます。男性更年期障害の症状は元気がなくなって落ち込んだり、朝起きられなくなったり、意欲がなくなるなどです。身体面では冷え性になったりEDになったり不眠になるなどが起こります。
また、全身のほてりや発汗があるにも関わらず手足が冷える症状があります。
冷え性の原因2:自律神経のバランスの乱れ
血管の拡張や収縮など、血液の流れに関係するものは自律神経が調節しています。自律神経とは、「自分の意志とは関係なく働く神経」です。例えば、心臓や食べ物を消化する内臓は自分の意志で動かせませんから自律神経の働きです。
自律神経のバランスが崩れると冷え性になりやすく、反対に冷え性の人は自律神経失調症になりやすいという特徴があります。
冷え性の原因3:動脈硬化
(参照:ためしてガッテン「アンチエイジングの新常識 毛細血管ケアSP」)
血管の壁が硬くなって血液が流れにくくなってしまうことを動脈硬化といいます。身体の隅々には毛細血管が張り巡らされていますが、動脈硬化により血流が悪くなると血管が消滅します。そのことにより冷え性が起こります。一般的に毛細血管は加齢により減少を続けます。
冷え性とEDの関係
冷え性とEDの関係はあるのでしょうか? 実は、上に挙げた「男性ホルモンの低下」「自律神経のバランスの乱れ」「動脈硬化」のいずれもがEDと深く関係しています。詳しく見ていきましょう。
EDと男性ホルモンの低下
男性ホルモンは、さまざまな働きをしています。簡単に言うと、分泌量が高ければ、やる気に満ち溢れます。決断力と行動力があり、何事もパワフルに活動するオスとしての魅力にあふれます。
反対に分泌量が減ると「勃起しない」「脂肪がつきやすくなる」「常に疲労感がある」「朝立ちがなくなる」という身体の変調や、「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出ない」「意味もなく不安になる」など心の変調が出ます。
40代男性がEDになる大きな理由は、男性ホルモンの低下にあると考えられています。
男性ホルモンの働き
- 男性らしい逞しい身体を作る
- タンパク質を筋肉に変える
- 内臓脂肪がつくのを抑える
- 体毛発育を促進する
- 生殖器官を発達させる
- 性欲を高める
- 異性を引き付けるフェロモンを発生する
- 闘争的、攻撃的な性格を作る
- 動脈硬化の予防
- 血液を作る
- メタボリックシンドロームの予防
- やる気、判断力、決断力など男性的思考の結成
(参照:『うつかな?と思ったら男性更年期を疑いなさい』堀江 重郎)
▶さらに詳しく:EDの原因は男性ホルモンの低下!テストステロンを増やして中折れ対策!
EDと自律神経のバランスの乱れ
勃起は交感神経が働くことで消えてしまいます。例えば、AVを見て興奮して勃起していたとき、母親がいきなりドアを開けて部屋に入ってきたら、ビックリして勃起が消えてしまいます。このように、いったん勃起しても永遠に立った状態にならないのは、交感神経が働いて緊張した状態になるからです。
勃起はリラックスした状態、つまり副交感神経が優位の時に起こる現象です。したがって、副交感神経が働かずに交感神経ばかりが活性化しているとEDになります。(ちなみに、射精するときは交感神経が優位になります)
EDと動脈硬化
男性の場合、動脈硬化の影響が一番最初に出るのが下半身、つまりEDだといわれてます。なぜなら、血管の中で一番細いのは性器の動脈だからです。下の図を参照ください。
(参照:『男性ホルモンの力を引き出す秘訣』秋下 雅弘)
このように、一番細いのが性器の動脈となります。したがって、動脈硬化で最初に身体に影響が出るのがEDなのです。EDが心筋梗塞や脳梗塞の前兆だといわれる理由はここにあります。
冷え性を克服する方法
以上のように冷え性の原因を見ていくと、改善する方法が見えてきます。それが男性ホルモンを増やすこと、毛細血管を増やすことです。そのための方法を見ていきましょう。
冷え性改善1:筋トレする!
筋力トレーニングで代謝が高まり、冷え性が大幅に改善します。僕は重度の冷え性でしたが、筋トレをはじめてから薄着でも冬を過ごせるようになりました。基礎体温が筋トレを始めて1ヶ月で0.5℃上がりました。たった0.5℃上がっただけで冷えの感じ方がまったく違うこと実感しました。
筋トレの中でも、特にスクワットやカーフレイズ(ふくらはぎの上げ下げ)など下半身のトレーニングがおすすめです。下半身は全身の筋肉の70%を占めていると言われています。下半身を鍛えることで代謝や血行が良くなるので、ED改善に大きく役立ちます。
▶さらに詳しく:EDを克服する効果的な運動は下半身の筋肉トレーニング!
冷え性改善2:ランニングする!
あるテレビ番組の実験によると、ランニング(ジョギング&ウォーキング)によって、毛細血管の量が27%アップしたそうです。ハァハァと息を切らしながら走ることで心臓に負担がかかり、血流が毛細血管の隅々まで行き渡るのでしょう。
ランニングは、EDや冷え性にものすごく効果的です。下の記事で、その理由を徹底的に解説しています。
▶さらに詳しく:ランニングがED対策になる理由を徹底的に解説!毛細血管が改善の鍵
冷え性改善3:身体にいいものを食べる
端的に言うと食べ物には「身体にいいもの」と「身体に悪いもの」があります。身体にいいものとは「自然なもの」「旬なもの」「無添加なもの」などです。身体に悪いものは「コンビニ食品」「冷凍食品」「レトルト食品」「添加物」「白砂糖」などです。
漢方では温かい地方で採れるものは陰性食品と言われます。例えばバナナなどですが、精製された白米なども含まれます。
そこで、冷え性改善には身体を温める陽性食品を摂るように意識します。例えば玄米やゴボウ、それからニンジンやカボチャなど色の明るい野菜類です。寒い地方で採れるものや、冬が旬の野菜は陽性食品が多いです。ただし、陰性食品が悪いというわけではありません。バランスが大事です。
(引用http://macrobiotic-daisuki.jp/inyo-2681.html)
僕はスーパーで買い物をするときに身体によいものを摂ることを考え、添加物が入っているコンビニ食品や冷凍食品、レトルト食品などはなるべく食べないように気を付けるようになりました。
▶さらに詳しく:EDを食事で改善!効果のある食べ物で中折れを予防!
冷え性改善4:お風呂に浸かる
温かいお風呂に浸かることも、毛細血管を増やすのに効果的です。温度は40度から41度くらいの、いいお湯だと感じる温度で10分間浸かるといいそうです。
これを1週間続けると毛細血管の量が8%アップしたという結果が出ています。お風呂で汗を書いたら、しっかり水分補給してください。
まとめ
ここまで見てきたように、冷え性とEDは深く関係しています。冷え性の原因は「男性ホルモンの低下」「自律神経のバランスの乱れ」「動脈硬化」であり、冷え性を克服することがEDの克服に直接繋がります。
冷え性・EDを克服するには男性ホルモンを増やすこと、毛細血管を増やすことが必要で、そのために有効なのが「筋トレ」「ランニング」「身体によい食事」「お風呂に浸かる」ことです。
特に、運動をすると本当に冷え性が改善されていきます。できる範囲から始めていき、ビンビンな下半身を目指しましょう!