40代になると会社で責任ある立場に就任して仕事が忙しくなります。職場も遠いので、どうしても睡眠時間が不足してしまい、それとともに下半身の方も弱っていきますよね。
僕も睡眠が5時間の生活になって、しばらくすると勃起力が弱まってしまいました。半立ちの状態になり角度が上を向きません。「まさか自分がEDに?」と焦りました。でも、病院に通うのは恥ずかしいですし、できればED治療薬は使いたくありません。そこで、睡眠とEDの関係について調べました。
今回は、睡眠不足がEDの原因になる理由と、寝不足を解消する方法をご紹介します。
睡眠不足のせいだと思うんですけど、最近下半身の元気がなくなって自分でもビックリなんですよ。
寝不足はEDを関係が深い。しっかり重要性を理解して改善していこう。
Contents
理想的な1日の睡眠時間はどれくらい?
まず、1日にどれくらい睡眠の時間が理想なのか気になりますよね? よく「8時間睡眠」などと言われていますが、実際のところはどうなのでしょうか。
アメリカの睡眠研究の第一人者ダニエル・クリプキ(Daniel Kripke)教授によると、6.5時間から7.5時間の間で寝る人が最も長く生き、8.5時間以上また6.5時間より少ない場合は長生きしないと述べられています。僕は短時間睡眠が健康に良いと思っていたのですが違うみたいですね。
また、8時間睡眠については、「それがベストである証拠は少しもない」と言われています。最適な睡眠時間については諸説あると思いますが、6.5時間から7.5時間というのは理想的だなと僕は感じました。(参照 http://content.time.com/time/health/article/0,8599,1812420,00.html)
気になったので、日本人の平均睡眠時間はどれくらいなのか調べてみました。NHKの「2015年国民生活時間調査報告書」によると、1日の国民全体の平均睡眠時間は平日で7時間15分です。
年代別に見てみると、40代男性は平均6時間50分で一番低いことが分かります。でも、この時間であればダニエル教授が理想として提唱されている範囲内です。
さて、気になるEDと睡眠時間の関係ですが、2011年アメリカでこんな研究が行われています。被験者の男性10人に対して、最初の1週間は8時間睡眠をとり、次に3日間は10時間睡眠をとり、次の8日間は5時間睡眠とり、その男性ホルモンの変動を調べるという実験です。
その結果は、5時間睡眠の場合、男性ホルモンが10~15%下がっていることが分かりました。以上のことから、やはり睡眠時間は6.5時間から7.5時間が理想と言えそうです。
どうして睡眠が不足するの?
ここで気になるのが睡眠不足の理由です。これは、一概には言えません。ただ、例えば仕事が忙しいであるとか、精神的なストレスがあるとか、いくつか考えられます。順番に見ていきましょう。
肉体的な負担
人は疲れたら眠くなりますが、反対に疲れすぎると眠れなくなる場合があります。自分の意志とは無関係に身体の機能を調節している自律神経には、緊張を司どる「交感神経」とリラックスを司る「副交感神経」の2種類があります。
身体が疲れすぎると交感神経が働いて寝付けなくなります。なお、勃起は副交感神経が優位にならないと起こりません。
精神的なストレス
悩みやストレスがあると、脳が休まらずに寝付けなくなります。悩みやストレスの元が解決できればいいのですが、そんなに簡単にいけば苦労はありません。
ただ、「何について自分は本当に悩んでいるのか?」を紙に書き出すことで、問題が見えてくる場合や、実は大したことがなかったと気付くことがあります。
ストレスと寝不足は「鶏と卵の関係」で、ストレスがあると睡眠不足になり、睡眠不足がストレスを引き起こします。そして悪循環に陥ります。
LEDのブルーライト(PC・スマホ)
ブルーライトとは、パソコンやスマホなどのLEDディスプレイから発せられる強力な青色光のことを指します。
夜寝る前にPCやスマホの画面を見ると、リラックスの神経である副交感神経が優位にならず、交感神経が刺激されて眠気が飛んでしまいます。また、そのことで睡眠の質が悪くなります。
睡眠不足になるとEDになる理由
寝不足になるとEDになる理由は、端的に言うと男性ホルモンが減少するからです。男性ホルモンが減少すると、勃起に必要な物質が生産されず、ペニスに血流が流れなくなります。
このように、寝不足になるとストレスによってコルチゾールという副腎皮質ホルモンが増えます。コルチゾールと男性ホルモンの原料は同じコレステロールです。そのため、コルチゾールが増えると相対的に男性ホルモンが減ります。
男性ホルモンが足りないと、勃起に必要なNO(一酸化窒素)が十分に作られません。すると、陰茎(ペニス)の中に血液がスムーズに流れなくなります。これが睡眠不足でEDになる理由です。
男性ホルモンを回復する睡眠とは
(図:日清製粉 http://www.loh.jp/about/01.htmlより)
男性ホルモンは寝ている間に回復します。単純に、しっかり寝ることがED対策になります。
男性ホルモンのテストステロンは「日内変動」といって、1日の中で分泌する時間が変わっていきます。夜と朝を比べると、朝の方がテストステロン値が高いことが分かっています。そして夜は製造の時間になります。特に夜の1時から3時の間が高いので、この時間は睡眠をとるのが望ましいです。
男性ホルモンとは?
先ほどから男性ホルモンといっていますが、これについて少し解説します。
ホルモンには分泌する器官によって、いろんな種類があります。その中でも、男性機能に重要なホルモンが主に精巣(睾丸)で作られる「男性ホルモン」です。その男性ホルモンの中にもいくつかの種類があり、代表が「テストステロン」です。テストステロンは、一言でいうと「男性」を作り出すホルモンです。
テストステロン値が高ければ、やる気に満ち溢れます。決断力と行動力があり、何事もパワフルに活動するオスとしての魅力にあふれます。
反対に分泌量が減ると「勃起しない」「脂肪がつきやすくなる」「常に疲労感がある」「朝立ちがなくなる」という身体の変調や、「なんとなく気分が落ち込む」「やる気が出ない」「意味もなく不安になる」など心の変調が出ます。
男性ホルモンの低下は男性更年期障害(LOH症候群)と言われ、糖尿病や心筋梗塞、また脳梗塞などの生活習慣病、そしてEDの症状を招くといわれています。もちろん不眠の症状も引き起こしています。
寝不足を解消する方法
寝不足を解消する方法はいくつもあります。その中から効果的な方法を、1日の流れに合わせてみていきましょう。
日常:寝具を変える
僕の知人に、旦那がEDだった人がいます。その妻が取った方法は、夫にしっかり寝てもらうために寝具を新しくしたことでした。
ふかふかのマットレスを新しく購入して、肌触りのよいシーツと寝心地のよい枕を用意したそうです。新しい寝具は香りがよくて、気持ちよく寝てくれたそうです。すると立派に勃つようになったそうです。(もちろん、食事の改善や運動やサプリなど、他にもいろいろ実践したのことです)
朝:日光浴
朝目覚めたら、日の光を浴びます。すると、夜間担当のメラトニンから昼間担当のセロトニンへとホルモンのバランスが切り替わります。朝日を浴びると、その十数時間後にメラトニンの分泌が盛んになるタイマーのスイッチが入るので、夜は自然に眠くなります。
日光浴というと紫外線が気になるところですが、大丈夫です。帝京大学ちば総合医療センターの岡崎亮教授によると「正午前後なら半袖で15分ほどの日光で大丈夫。皮膚がんのリスクもほとんどない」と言われています。これなら安心して太陽の下に出れますね。
(参照:ためしてガッテン「緊急報告!日本人の体に異変?骨・筋肉のパワーがよみがえるSP」)
昼:運動する(ランニングや筋トレ)
質の良い睡眠には、やはり運動が欠かせません。しっかり汗をかいたら眠くなるものです。
ただ、普段運動しない人がランニングを開始して、その日に良く寝れるとは必ずしも限りません。しかし、早稲田スポーツ科学学術院の内田直教授は「睡眠を改善するためには、運動習慣をつけるのが一番で、これによって健康度は上昇し、深眠力アップも期待できる」と言われています。
アメリカで2013年に行われたアンケート調査でも、運習慣のある人達は睡眠の質が良いだけでなく、日中の眠気も少ないということが報告されています。
ただし、寝る前の筋トレなど高負荷の無酸素運動はかえって交感神経を高めて眠れなくなる場合があります。時間帯は、よく工夫するようにしましょう。
(参照:https://www.asleep-bedroom-project.com/about/column/uchida/vol08.html)
寝る前:お風呂に浸かる
温かいお風呂に浸かるとよく眠れるイメージがあります。どうしてシャワーではなく、お風呂に浸かるのがよいのでしょうか? それは、身体が温まることで睡眠物質(プロスタグランジン)が増えるからだと考えられています。
睡眠物質を増やすためには、温度は40℃前後で10分間浸かると良いそうです。お風呂で汗を書いたら、しっかり水分補給しましょう。
寝る前:ストレッチをする
お風呂から出たら、ストレッチです。寝る前に身体を伸ばすことで眠りに入りやすくなります。その理由は、リラックスの神経である副交感神経が優位になるからです。
勃起するには副交感神経が優位であることが必要です。ですから、ストレッチすることで張り詰めた神経をゆっくりとほぐすことが有効です。
寝る前:香りを漂わせる
アロマオイルやお香などで部屋の中に心地よい香りを満たせます。そのことで副交感神経が優位になりリラックスできます。
例えば、うつ病の患者の病室に柑橘系の香料を漂わせたところ、抗うつ薬の投与量が半分以下に減量できたという研究結果があります。また、香りを使っていくことで抗うつ薬の使用量をゼロに出来た例もあるそうです。
このように、ストレスと香りは深い関係があることを改めて知って驚きました。僕も白檀(びゃくだん)というお香をよく使用しています。とても落ち着いた気分になれる香りで、心地よいです。
(参照:資生堂ビューティーサイエンス研究所「ストレスと香り」)
寝る前:深い呼吸をする(瞑想)
人間は一日に18万7000項目を考えていると言われています。その情報の整理をしているのが「海馬」という記憶に関わる脳の器官です。その海馬が疲れたままベッドに入っても、なかなか眠れません。そこで、睡眠に入る前に脳の疲れをリセットするための「深い呼吸」を行うのが効果的です。
息を十分吐くという行為は、副交感神経を刺激します。ゆっくり時間をかけて息を吐くことで、身体の中の自律神経の働きを調整できます。その際、呼吸は口ではなく鼻で行うようにします。口は、そもそも食事を摂ったり話したりする器官です。
口で呼吸するとのどが痛くなり、だんだん苦しくなって疲れてしまいます。また、呼吸が浅くなります。僕は、寝る前にこの鼻呼吸を3分間行うことで、実際にすごくリラックスできます。本当におすすめです。
他に、昼寝を20分ほど取り入れるのも有効だ。昼寝は疲れを取る効果が高く、夜の睡眠の3倍の効果とも言われている。ぜひ試してみてくれ。
まとめ
睡眠不足がEDの原因になる理由と、寝不足を解消する方法を見てきました。睡眠時間の理想は6.5時間から7.5時間の間で、寝ている間に男性ホルモンが増えます。肉体的な負担や精神的なストレスの他に、寝る前のPC・スマホを見ることも睡眠を妨げます。
寝不足とEDを改善するには、
- 寝具を新しくする
- 日光浴をする
- 運動する
- 40℃のお風呂に10分浸かる
- ストレッチをする
- 香りを漂わせる
- 深い呼吸をする
これらのことが効果的です。
といっても、いきなりすべてを完璧に行うのは大変です。まずは、できるところから始めていって、ビンビンな下半身を目指しましょう!